経営間連携を組み込んだ営農計画モデル

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複数の個別経営の営農計画モデルに、農業経営やコントラクターによる農作業の受委託、農産物の売買、堆肥の還元等の経営間連携を組み込んだ営農計画モデルです。経営間連携が各農業経営へ及ぼす経済効果やその成立条件を評価することができます。

計画モデルの概要

1.経営間連携に参加する個別経営の営農計画モデルを基礎に、それらに作業受委託、生産物の売買、共同作業、堆肥還元等の経営間連携を組込み、統合した連携計画モデルです。
最適化の指標は各個別経営の粗所得(粗収益−変動費)の合計額です。

2.当計画モデルは、Excelのワークシートに、線形計画法プログラムXLPで決められた形式で記述されています。個別経営ごとに単体表を作成し、それらを1行以上の空行で区切って縦に配置しています。各単体表は、通常の個別の営農計画モデルに相当する部分と、経営間連携を定式化した部分から構成されます。

3.雛型がダウンロードできます。そこでは酪農経営2類型、耕種経営2類型及びコントラクターが参加する、飼料イネの生産・利用の経営間連携が記述されており、@耕種経営がサイレージの調製をコントラクターに委託する、A耕種経営が飼料イネサイレージを酪農経営に販売する、B酪農経営が乳用牛の堆肥を耕種農家の飼料イネ生産圃場に還元するという3つの経営間連携が組込まれています。

4.雛型は図2に相当し、この計画モデルは、図3のような通常の線形計画モデルとして、XLPにより解釈され、最適解が計算されます。それにより、作業受委託や生産物の売買、堆肥還元等が各経営に及ぼす経済効果、経営条件変化の経営間連携への影響等を解明することができます。単体表シート(図1)の上辺には、収量、乳量、作業能率等の技術水準、受委託料金、生産物価格、共同作業上限、助成金の額、各営農類型の戸数等の経営条件の入力欄が配置されており、シミュレーション分析に必要な条件が設定できます。

ご利用に際しては、次の点にご留意ください。

1.雛型以外に、米麦作経営と野菜作経営間の乾燥調製・農地貸借の連携など、種々の経営間連携を組み込む計画モデルの構築に活用することができます。

2.経営間連携内容、営農類型、最適化指標等を修正して、利用者の意図に沿った計画モデルを作成するには、線形計画モデルの作成方法に関する知識が必要です。

3.このワークシートの利用に必要なアプリケーションとして、ExcelとXLP(2.30以降のバージョン)が必要です。

4.XLPは、ここから ダウンロードできます。


参考図を示します。

図1 経営間連携システムの営農計画モデル(XLP形式、部分図)




図2 同前(XLP形式、全体図)




図3 同前(通常の単体表形式、全体図)




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